不祥事や不適切な言動が目立つ大阪維新の会。新聞報道などをもとに、維新関係者の不祥事や不適切と判断されうるような言動をまとめてみました。
(肩書は当時)
飯田哲史(城東区)
市位謙太(淀川区)
2011年~19年大阪市議(2期)。2019年市議選には出馬せず。2019年市議選公認候補として一度発表されたものの、その後辞退。
政務活動費不適正使用疑惑
2011年度政務活動費で、事務所備品としてパソコンとタブレット端末各2台ずつ計37万3000円で購入。
森友学園事件への関与
2012年2月、大阪市淀川区の塚本幼稚園(学校法人森友学園)に隣接する公園で植樹や花壇などの緑化工事がおこなわれることになった。
その際、公園を幼稚園グラウンド代わりに無断で占拠して球技などを日常的におこない、地域住民とトラブルになっていた幼稚園側が、工事に反対する苦情を出した。大阪市の担当者が塚本幼稚園を訪問して工事内容を説明しているところに、村上栄二市議(当時)とともに同席して圧力をかけ、工事計画を一部撤回させる。
井戸正利(都島区)
伊藤良夏(住吉区)
2011年~19年大阪市議(2期)。2019年4月統一地方選挙では再選出馬目指して準備していたものの、選挙時期が妊娠・出産と重なり「出産に集中したいという気持ちが大きくなった」として、直前の2019年2月になって出馬辞退。実妹を後継候補者にする。
レクサス事件
2012年4月~14年2月、トヨタ自動車の高級車「レクサス」の購入費の一部を政務活動費で支出。約80万円を返還。「母親が代理で手続きしたが、リースとローンを誤っていた」と言い訳。会見には「体調不良」を理由に応じず、その後は何事もなかったかのように議員活動や選挙宣伝活動に携わる。
2015年大阪市議補選での中傷
2015年11月大阪市議選西成区補欠選挙で、「西成大阪維新の会」候補が出馬したことについて、「他党が維新票を割るための妨害工作」と印象づけるような物言いをブログに書きこむ。
「大阪市はなくならない」デマ
2019年3月、「大阪都構想で大阪市はなくならない」などと意味不明なデマを流す。
今井篤(鶴見区)
政務活動費問題:2011年度政務活動費を、大学院の入学金にあてる。
森友学園とのつながり:森友学園を視察し、教育方針を褒め称えるブログをアップする。
2018年6月「一身上の都合」として、任期を9ヶ月残して突然議員辞職。
梅園周(阿倍野区)
プリウス事件で離党・会派離脱して一人会派になったものの、議員活動では維新と歩調をあわせていた。2019年4月の統一地方選挙では、当初は維新推薦候補となり、のちに公認候補に切り替わり当選。
政務活動費不正を繰り返す
ダイソンの掃除機:政務活動費で、事務所備品のダイソンの高級掃除機を購入。
スタッフ人件費の不正:市議としての調査研究活動の補助業務にのみ政務活動費からの支出が認められている事務員雇用の人件費について、政党活動に従事させながら全額を政務活動費から支出させる。その際に必要な資料を作成する際、当該事務員から提出された業務報告書から、政党活動に従事したとする記述を削除。
プリウス事件:政務活動費でリースした乗用車「プリウス」を、市議としての政務活動では使用せず、もっぱら家族の私用目的で使用していたという政務活動費不正支出問題が、2016年にマスコミの取材によって明らかにされる。
木下誠(生野区)
政務活動費不適切処理:2012年度の政務活動費のうち約200万円について、支出目的を裏付ける領収書の提出がないなどの不備が発覚。全額返還。
宣伝妨害・有権者恫喝事件:2015年5月12日夜、 寺田町駅前で、住民投票で反対を呼びかける宣伝を行っていたSADLのメンバーに近づき「デマ言うな」「違反」などと絡むなど、威圧的な態度で難癖をつけて恫喝し宣伝を妨害。

佐々木りえ(住之江区)
杉村幸太郎(平野区)
捏造メール:2012年2月、維新政治塾に応募した経験もある市臨時職員がでっち上げた捏造メールをもとに、2011年大阪市長選の際に交通局と組合が前市長を組織ぐるみで支援していたと捏造し、労組を攻撃する市会質問やマスコミを通じての攻撃をおこなう。
メールが事実無根と判明しても謝罪・撤回一切なし。
田辺信広(東住吉区)
靴下事件:2015年6月、井戸正利・本田リエ両市議らと酒席で破廉恥行為をした様子が週刊誌に掲載。本田市議の靴下をかぐなどの写真が流出。
不適切な議会質問:2015年10月の本会議では、議会活動の範疇を超えて、同年11月の大阪市長選を見越した政治活動・選挙運動とも取れる逸脱質問をおこない、注意される。
丹野壮治(阿倍野区)
電動自転車:2011年度政務活動費で電動自転車購入。
ブログ中傷事件:2013年、ブログで他会派を「お前はもう死んでいる」「アリンコ」などと中傷し、議員団の活動停止処分。
辻淳子(西成区)
広田和美(福島区)
ゴディバ事件
2014年9月12日、福島区の不動産会社を訪問し、選挙区内の有権者でもある社長あてに「政治資金パーティに来ていただいた挨拶」としてゴディバのチョコレートを渡す。社長が不在だったとして、広田氏の名刺と一緒に受付の従業員に預けた。
公選法違反疑惑が指摘されたが、「自身と社長の共通の知人でもある支持者が購入し、社長あてに預かっていたものを代わりに渡した。説明不足だった」と釈明。
此花区地域差別事件
2015年5月の大阪市廃止(いわゆる「都構想」)を問う住民投票の際には、福島区内で「もし都構想が実現しなければ、福島区は此花区と一緒の区になる。いいのですか」と、事実無根の上に此花区を見下していると受け取れる宣伝をおこなう。
政務活動費不適切支出
2018年度の政務活動費について、議員活動にかかる経費が対象で政治活動・政党活動については支出が認められていないにもかかわらず、「大阪都構想」の宣伝や維新主催の「タウンミーティング」の経費など維新の政党活動・政治活動にかかる費用を約75万円支出していたことが、2019年7月に指摘される。問題発覚後一部返還を表明。
藤岡寛和(西成区)
大阪マラソン「無許可給水所」でランナーに水を提供疑惑
2018年11月25日の大阪マラソンの際、コース沿いに位置している地元市政事務所前で、事務所スタッフとみられるそろいの緑のジャンパーを着けていた複数の人物が、「大阪維新の会」ののぼりを掲げた上で、のぼりのそばに給水スポットを設置してランナーに水を振る舞っていたのを目撃され、大阪マラソンの様子を記録したランナー撮影のインターネット動画にも映り込んだ。
「藤岡市議本人、および同じ西成区選出の辻淳子市議も、ランナーに水を渡していた」「給水スタッフが藤岡事務所に出入りしていた」とする目撃情報もあり、不特定多数の有権者に利益供与をする公選法違反の疑いがあるのではないかと指摘された。
大阪マラソン事務局は藤岡事務所前での給水所設置について「大会事務局としては存在を承知していない」とされ、事務局に無断で給水所を設置した疑惑も浮上している。
不破忠幸(中央区)
公選法違反疑惑
2019年4月大阪市議選で、「選挙コンサルタント」を名乗る仲介業者に対して、運動員の手配名目で現金報酬約80万円を不正に支払った疑い。選挙コンサルタントを通じて、運動員に対して、法で定められた上限以上の日当違法支払いや飲食接待などがあったとされる。
2019年5月17日、大阪府警に公選法違反(買収)容疑で逮捕される。2019年6月5日付で起訴。一審大阪地裁では2019年9月6日に執行猶予付の有罪判決が出るも控訴。2019年11月21日、二審大阪高裁でも一審判決を支持し、有罪判決。2019年12月4日付で最高裁に上告。最高裁は2020年2月7日付で上告棄却、懲役1年・執行猶予5年の有罪判決が確定。
維新からの離党・会派離脱を表明して一人会派になったものの、議員を続けていたが、有罪判決確定を受けて失職へ。
本田リエ(城東区)
酒席での不適切行為:酒席での井戸正利・田辺信広両市議との破廉恥行為の様子が、週刊誌で写真付きで報じられる。
美延映夫(北区)
高校吹奏楽部演奏事件:2013年、自らの政治資金パーティーで、高校吹奏楽部に演奏させる。この影響で市会議長を辞任。後援者が顧問に依頼し、顧問は地域行事だと思い込んで引き受けたという。
2017年10月の衆議院選挙では、衆議院大阪4区予定候補に転じ落選。その後別の比例区選出維新議員の病気辞職に伴って、重複立候補の比例区で繰り上げ当選。
宮脇希(東淀川区)
「不審電話」の怪情報発信騒ぎ: 大阪市廃止分割を問う住民投票に向けて、2015年初当選後市会議員の任期初日でもある2015年4月29日、「反対派が、報道の世論調査を装って、反対に誘導するような電話をかけている」と根拠不明の内容をツイッターに流し、維新関係者がリツイートして広める。新聞報道もされる。根拠は伝聞のみ。ツイッターで「もっと詳しく聞かせてほしい」と声を寄せた市民にはブロックで応じる。
一方で住民投票に際して、この騒ぎの直後に、橋下の録音音声を流し、住民投票賛成を呼びかける電話が不特定多数にかかってくる騒ぎも起きた。この電話については、政治的発言を一切していないような多数のツイッターアカウントからも「電話がかかってきた」などの報告が出て、録音音声や発信元電話番号などの証拠もネットにもアップされた。宮脇氏らのいう「不審電話」ではこんなことは一切なかった。
2019年4月の大阪市議選では、旭区から「国替え」で当選。