大阪での脱原発・がれき受け入れ問題、過激派の策動

 大阪の脱原発運動や震災がれき受け入れ反対運動が、一部過激派のせいでおかしなことになっているのが気になる。

 以前にも同じようなことを書いた覚えがあるが、最初に違和感を感じたのは2012年8月末の震災がれき受け入れ説明会。一部の参加者のやじで説明がかき消された状態で、情報によるとやじを諌めた人を一方的に「当局の回し者」と決めつけて恫喝したとのこと。

 さらに橋下自宅前を狙い撃ちした抗議街頭宣伝活動もしたものもいるという。特定個人の自宅を狙い撃ちするのではなく一般的な意味での、住宅地に入っての宣伝自体はやり方によってはあり得るのかもしれないが、明らかに橋下個人の自宅に狙いを定めている方法では、ただの個人攻撃だろう。

 10月以降は逮捕者が相次いでいる。いずれも本来避けられたものにもかかわらず、過激派工作員が無用な挑発を煽って警察に弾圧の口実を提供しているものである。

 しかも過激派工作員は、自分たちが過激な行動をけしかけて実質的に「仲間を売った」ことや、抗議方法に不適切な点があったことを棚に上げ、不都合なことは全て市当局や警察のせいにして自己正当化し、マッチポンプ的に「不当逮捕・不当弾圧」と騒ぎ、騒ぐ事自体が目的となっているかのようである。

脱原発活動の参加者逮捕 関電前、傷害容疑で(共同通信 2012年10月6日)

 大阪府警天満署は5日、脱原発を訴える活動に参加していた際に警察官を負傷させたとして、公務執行妨害と傷害の疑いで神戸市東灘区、職業不詳前田登志容疑者(48)を現行犯逮捕した。
 天満署によると、参加者ら30~40人が午後8時半すぎから、逮捕に抗議して同署付近に詰め掛けた。署員約40人が警戒に当たり、約2時間後に騒ぎは収まった。
 逮捕容疑は午後7時15分ごろ、大阪市北区の関西電力本店前で、警戒中の天満署の男性警部補(58)を転倒させ、軽傷を負わせた疑い。
 前田容疑者は「つかみ合いになって、抱き付く形で一緒に転んだ」と供述。呼気からはアルコールが検出された。

 2012年10月5日、関西電力前の原発抗議行動で発生したこの事件では、逮捕された男は飲酒して警官を挑発し、逃げる際に子どもにぶつかりそうになるなど、危険行為を繰り返していたという。また支援者が「不当逮捕の証拠」としている録画映像では、支援者の主張に反して、この男が警察官を突き飛ばしているようにも見える。

震災がれき説明会を妨害=侵入容疑で反対派4人逮捕―大阪府警(時事通信 2012年11月13日)

 大阪市が東日本大震災で発生したがれきを受け入れ、試験焼却するに当たって開催した住民説明会を妨害するため、会場に侵入したとして、大阪府警は13日、建造物侵入容疑で大阪府泉大津市池浦町、韓基大(45)と住所不詳、自称大山裕喜子(33)両容疑者ら反対派グループ3人を、公務執行妨害容疑で30歳ぐらいの男を現行犯逮捕した。
 逮捕容疑では、韓容疑者ら3人は同日午後5時すぎ、説明会の妨害目的で大阪市此花区四貫島の区民ホールに侵入し、30歳ぐらいの男は韓容疑者を逮捕した警察官の手を振り払った疑い。大山容疑者は否認し、他3人は黙秘している。
 警備総務課によると、説明会は午後7時からだったが、韓容疑者ら約20人が午後3時半ごろからホール1階で「受け入れ反対」などと連呼。区職員の退場勧告に従わなかったという。 

こちらは2012年11月13日、此花区民センターで行われた震災がれき説明会。開始数時間前の会場設営中に事件は起きた。

 例によって支援グループは「図書館も併設されている建物で、図書館開館時間中の自由に出入りできる時間に建物内で抗議しただけなのに不当逮捕」と騒いでいるが、支援グループにとって不都合なことを見事に隠している。

 実際は、図書館も併設されている建物にもかかわらず、図書館開館時間中に鳴り物で大きな音を鳴らして騒いでいたのである。これでは施設管理者側から退去を命じられても仕方がないし、従わなくてどうしようもない場合は警察を呼ばれても文句は言えない行為である。

 また説明会本番もひどいやじで説明が聞こえない状態。

 野次を飛ばしていた連中は「大阪市当局は聞く耳を持たず、説明会を開いたとして既成事実にする」「大阪市や警察の暴力」と非難している。しかしこういう一部抗議グループも、自分たちの主張を少しでも外れるものには一方的に野次を飛ばして一切聞く耳を持たず、自分たちの主張だけを押し付けて当局を脅したり暴力的に圧力をかけて都合のよい言質を取ろうとしているだけである。

 彼らの攻撃の矛先は市当局や警察だけではなく、自分たちのやり方に従わないような穏健な脱原発派・震災がれき受け入れ反対派にも向けられている。結局は自分たちも、批判しているはずの市当局や警察と全く同じなのである。

 彼ら一部の過激な抗議グループの裏には中核派がいることをうかがわせる情報も出てきた。

公務執行妨害:警察車損壊容疑、中核派の男逮捕 /大阪(毎日新聞 2012年11月17日)

 警察車両のアンダーミラーを壊したなどとして、府警警備部は16日、兵庫県伊丹市、中核派活動家、松田耕典容疑者(62)を器物損壊と公務執行妨害の疑いで逮捕した。

 逮捕容疑は先月5日夜、関西電力本店(大阪市北区)前で行われた反原発の抗議集会中に仲間の男(48)が公務執行妨害容疑などで逮捕された際、男を移送する警察車両の進路をふさいだり、ミラーを壊したとしている。松田容疑者は黙秘している。

 10月の逮捕劇をめぐり、逮捕された人物の仲間の中核派が警察の車を壊したとして逮捕されている。やっぱり中核派が絡んでいたのか。

 脱原発運動や震災瓦礫受け入れ反対運動は、全国的には広範な市民が結集して穏健な形でおこなわれている。しかし大阪では中核派とそれに毒されたものが暴力的な行動を煽り、とんでもないことになっている。こんなことになって喜ぶのは、運動そのものが不都合という立場の人達や、また弾圧の口実をうかがっている警察上層部くらいであろう。

 暴力的な行動で煽ることで、一般の人達を引かせたり危険な目にあわせたりすることは、絶対にダメである。諸事情で表立って行動できない人も含めて、多くの人に共感を持ってもらえるようなやり方じゃないと、世論は広がらない。