水道記念館を引き回した末に縮小再開

 橋下市政のもとで「財政難」を理由に一時休館措置が取られ、「民間への貸出による活用」を口実に運営先を探していた大阪市水道記念館は、2015年4月から規模を縮小した上で直営で再開するという。

 毎日新聞2015年2月28日付『大阪市水道記念館:4月から直営で一部再開』の記事が、経過を伝えている。

 水道の仕組みや淀川水系の自然環境を学べる体験型のPR施設として1995年に開館、10年に累計入場者数が100万人を超えた。しかし維持管理費が年間約8000万円と膨らみ、橋下徹市長が「水道局がやる仕事なのか」と問題視。市水道局は、ウエディングなどの民間事業者に貸し出して賃料収入を得る方策を模索していた。

 しかし、昨年1月の公募で手を上げた事業者は1社もなく、同年6月には賃料を下げたが再び応募がなかった。この間、一般市民は同館に入場できず、展示していたイタセンパラなどは非公開のまま水道局職員が飼育。市議会からは「見通しが甘い」との批判が出たほか、市民からは「貴重な財産を活用しないのはもったいない」と再開を求める声が上がっていた。

 市水道局によると、いくつかの民間事業者には公募に応じるよう持ちかけたが、最寄り駅から徒歩10分以上かかる▽主要道から車で右折入場できない道路事情−−などを理由に断られたという。

 橋下市政のもとで「民間に任せればうまくいく」かのような幻想を振りまいたが、実際は引っかき回して無駄に休館させただけだったという結果になった。

 しかもイタセンパラは、淀川水系など限られた地域でしか確認されていない希少種の魚でもある。学術的にも貴重な価値を持つ。

 動物園などへの譲渡を模索しているというが、飼育の特殊性から引取先が見つかっていないという。今は従来通り水道局で飼育しているが、水道記念館再開の時には展示をおこなわず、引き続き譲渡先を探すという。

 橋下市政は、学術・文化・教育分野をまるで目の敵にしているかのような、文化破壊レベルの乱暴な介入が目立つ。とりわけ、大阪市が日本各地に誇れるような先進的分野で、拡張を破壊して貶めるような行為が目立つ。文楽への攻撃・大阪市音楽団の社団法人化・天王寺動物園を「レジャー施設」とみなした上での引き回しに続いて、水道記念館でもこんなことをしている。

 大阪の格調高さを破壊して貶めるような政治は、一日も早く退場してほしい。