朝日新聞、府議選大正・西成選挙区の様相を記事に

大阪府議選が4月3日に告示された。朝日新聞は4月3日付で早速、『大阪都構想「生まれ変わる」「壊す」 激戦の府議選』として、大正区・西成区選挙区の様相を取り上げている。

従来は大正区が定数1・西成区が定数2として府議選をおこなってきたが、今回の選挙より合区で総定数が1減って定数2となる選挙区である

候補者の掲載順番は、届け出順というわけでもなく、五十音順というわけでもなく、よくわからないが、それは置いておく。維新現職・公明現職・自民新人・共産元職の4人が立候補し、定数2を争う大激戦区となっているという。

維新の現職は大正区地盤で、2011年に初当選。大正区では「都構想で大正区は湾岸区として生まれ変わる。どんどん子育て世代を呼び込みたい」、実質的には新天地となる西成区では橋下徹が掲げる「西成特区構想」として、子育て世代を呼び込むために西成区内に小中一貫校を設置したことなどを訴えるという。

しかし「大阪都構想」では、大阪市を解体・弱体化し、現市域の予算を一旦府に吸い上げられる形になって財政基盤も悪化させるので、「生まれ変わる」と言っても悪い結果にしかならない。

「湾岸区」では災害対策の弱体化が指摘されている。税収が少なくなることで防災予算が少なくなることが想定される。

また橋下・維新がすすめる「西成特区構想」も、たまたま行政上西成区となっているごく一部の地域にすぎないあいりん地区の否定的な課題を「西成」と面白おかしく騒ぐだけで、「西成区」の地名を「あいりん地区での否定的な現象や課題」と同じ意味かのようにねじまげて、西成区の地名へ悪いイメージを強化しているだけの代物である。ある意味「西成特区構想」自体が、西成区への地域差別的なヘイトスピーチになっていると言っても過言ではない。(この問題については別項で)

住吉市民病院の問題も重要である。立地自体は住之江区になるとはいえども、西成区との境界に近い場所に立地して、主に住之江・西成区と住吉区の西側からの利用が多い住吉市民病院を、維新の会・橋下市政が廃止しようとしていることも忘れてはいけない。大阪市会では「民間病院を誘致する」という条件で一部会派が承認して廃止案が一度可決されたものの、民間誘致には二度にわたって失敗。少なくとも民間病院を誘致するまでの間は閉院せず医療空白を作らないように求める決議が市会で出されたが、維新の会は反対した。

また西成区では幼稚園の閉園、小学校の統廃合などもあった。大正区では市バスの減便もあった。子育て世代を呼び込める街になっているのか。逆ではないか。

このような維新の会、大正区・西成区の願いにこたえられるとは思えないし、大阪市・大阪府全体の願いにこたえられるとも思えない。

「都構想」ではなく大阪市のままで発展する道こそが必要ではないか。公明は、維新の進める形での「都構想」には反対だが住民投票は賛成という不可解な態度をとっている。自民党と共産党はそれぞれ、「都構想」反対をはっきりと打ち出している。

「都構想」の問題でも、住吉市民病院の問題でも、また防災対策や市バスの問題でも、しっかりと住民の立場に立てるような議員こそ必要ではないだろうか。