大東市の小学生自殺事件に思う

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 大阪府大東市立小学校5年の男子児童が、通っている小学校の統廃合に抗議すると読めるメモを残して2月14日に自殺した事件が、ニュースで大きく報じられています。

 児童の通っていた小学校は2013年4月より、近隣校2校へ校区を分離したうえでの統合と閉校が決まっています。児童はかねてから統廃合に反対する意思を表明し、自殺前日も統廃合を止められないかと漏らしていたといいます。

 児童は自殺直前、学校でクラスの同級生25人に統廃合についての意見を聴き、全員が反対だったと訴えているといいます。その上で「どうかひとつの小さな命とひきかえに、統廃合を中止してください」 と訴えるメモを残して自殺しました。

 自殺という手段を美化はできませんが、子どもをここまで追い詰めたのはなんだろうというショックを感じます。亡くなられた子どもさんの無念、そしてご家族の方や同級生・地域住民の方のショックは、察するにあまりあります。

 この小学校のある地域では統廃合反対運動が起こり、市のパブリックコメントや地元住民向けの説明会でも強い反対意見が出たことや、統廃合反対署名が提出されたことなどが、市のウェブサイト内の資料からもうかがえます。

 子どもも含めた住民の意見をていねいに聞いた上での統廃合だったのか、同様の悲劇を起こさないという意味で再検証しなければならないでしょう。

 学校統廃合の問題は特定の地域だけの課題ではなく、全国あちこちで起きています。

 例えば大阪市内では、小学校3校統合での西成区今宮中学校区小中一貫校計画や、また同じ西成区での津守幼稚園廃園問題など、市内各地で学校統廃合の問題が浮上しています。今宮小中一貫校計画でも津守幼稚園でも、保護者や地域住民からは、強い懸念の声が示されているということです。また大阪市では、具体的な校名こそ現時点では挙げられていないものの、市立小学校約100校を統合することも検討されています。市内あちこちで統廃合問題が具体化することも予想されます。

 学校統廃合をめぐって、このような悲劇を二度と起こさせてはなりません。統廃合に必要性・合理性はあるのかというそもそも論から検討し、実際に学校に通う子どもも含めて住民の意見をていねいに聴き、統廃合するにしても計画を撤回するにしても丁寧な対応こそが求められています。

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