住民投票を「大坂夏の陣」に例える不見識:維新の会

5月17日に投開票予定の、大阪市廃止・分割の是非を問う住民投票。

維新の会は住民投票を、ちょうど400年前の1615年5月に起きた「大坂夏の陣」にたとえて、勝負をかけるとか言っているらしい。

「大坂の陣」は、大坂を拠点としていた豊臣氏が江戸幕府の軍に滅ぼされたうえ、戦乱の際に大坂市街地を巻き込み、民間人のおびただしい犠牲も出たという事件である。

「大坂夏の陣」での民間人の犠牲を描いたものとして、大阪城天守閣に所蔵されている「大坂夏の陣図屏風」(黒田屏風)という絵画史料がある。大坂の陣に東軍として参戦した武将・黒田長政が絵師に命じて描かせたものである。

この屏風には、戦乱の中を逃げ惑う大坂の町の民衆の様子や、兵士が農民や町人への暴行や殺害・略奪などの狼藉を繰り返していた様子が描かれている。

歴史を語る時、武将などキーパーソンとなる人物の活躍に脚光を当てがちになるが、その一方で無名の民衆が受けた被害というのも忘れてはならない。

維新府議のこのツイートに対しては「維新は幕府軍気取りで大阪と住民を滅ぼす気か。不見識」というツッコミが各方面から入っている。

聞きかじった歴史用語がかっこいいとばかりに振り回すが、肝心のその歴史用語の中身を踏まえないような寝ぼけたツイートをしていれば、突っ込まれても自業自得としか言いようがない。

いや、もしかして、橋下や維新の会のいわゆる「大阪都構想」で大阪市を街・人ごと滅ぼすつもりなのか。

大阪の町を滅ぼすとか大戦争とか、そんな物騒なことはやめてくれ。そんなことよりも、ひとりひとりの住民がよりよく生きられる街・大阪市を作っていくことが大事ではないか。