また特定地域を名指ししたイメージダウン発言や報道を・・・

 産経新聞ウェブ版2013年12月13日付の記事。

松井知事「西成は犯罪の巣窟じゃない」 薬物対策専門チーム立ち上げ

産経新聞 12月11日(水)15時4分配信

 大阪府の松井一郎知事は11日、府警の田中法昌(のりまさ)本部長と会談し、覚醒剤の密売など薬物事案の摘発が相次ぐ大阪市西成区の状況を改善するための専門チームを府と府警、大阪市の合同で立ち上げることを決めた。

 専門チームは来年度から5年間かけて、薬物対策に重点的に取り組むとともに、ごみの不法投棄など同区の抱える問題に対応することで、犯罪の生まれにくい土壌を作るのが狙い。

 府警薬物対策課によると、同区のあいりん地区での薬物事案の摘発者数は、年間400人以上に上り、府内の全摘発者数のうちの約5分の1を占めるという。

 松井氏は記者団の取材に、「『西成は犯罪の巣窟じゃない』と伝える組織を徹底して作る」と述べた。

 またこの手の発言や新聞記事が来たのかと、正直いってうんざりする。

 あいりん地区対策そのものは当然行なわなければならない。しかしそれはあくまでもあいりん地区の問題であって、行政区としての西成区全域がそういう犯罪地域ではない。

 あいりん地区の意味のみで「西成」の地名を使うのは、明らかなミスである。あいりん地区はたしかに行政上では西成区に属しているが、ごく一部の地域でしかなく、西成区全域があいりん地区ではない。小学校区1つ分にも満たない地域で起きた望ましくないとされる現象だけをことさらに言い立てて、行政区の全てかのように語ること自体が間違いである。

 知事が「あいりん=西成」かのような短絡的な発言をしたり、ミスリードの新聞記事を書くことが、逆に「西成は犯罪の巣窟」かのような間違った印象を与えるという強い危惧を感じる。

 あいりん地区の支援者や、マスコミ、行政の一部は、意図的にか不作為かはどうか知らないが、特に悪いニュースの時は「あいりん地区」と「(行政上の)西成区」を混同し、「西成区」を強調して見当外れな方向に持っていく。 

 あいりん地区の犯罪や望ましくない状況を「西成(区)」という地域名にすり替えて、たまたま行政上の西成区に属しているだけの天下茶屋・岸里・玉出・津守など他地域に不名誉をなすりつけることは、地域差別的な偏見を生むことだけでなく、解決の方向性を誤らせることになるのではないか。