天王寺動物園の「テーマパーク」化だと?

『朝日新聞』2013年12月27日付(ウェブ版)に『天王寺動物園をテーマパークに 大阪市が担当部長を公募』の記事が掲載されている。

橋下徹大阪市長が前日12月26日の記者会見で、天王寺動物園について「徹底して楽しいテーマパークに変えたい」などと発言し、そのための担当者を公募することを発表したという。

動物園は博物館相当施設として扱われ、学術研究や社会教育が目的となっている。

「テーマパーク」とは一体どういうことなのか。「特定のテーマに基づいて,施設・イベント・景観などが総合的に構成され演出されたレジャーランド」(大辞林)と解説されている。動物園とは根本的に目的が異なる。

橋下の主張は、動物園が持っている機能を完全に否定し、ただの娯楽施設というふうにゆがめて主張し、またその方向に変質させようとするものである。

この人の学術分野や教育分野に関する異常な知識の欠落やゆがみ、学術や教育の敵視にはあきれるばかりである。動物園についても、「動物園は娯楽施設」と思い込み、その間違いをかたくなに正そうとしていない。以前にも天王寺動物園については「元日営業」などと勝手にぶちあげたが、それに次ぐ暴挙である。
博物館相当施設や社会教育施設でも、来場者を楽しませるような工夫自体は否定しないが、それはあくまでも施設の存在理由の本質を踏まえた上で成り立つものである。施設の設置意義や存在意義を否定する形での、単なるテーマパーク化は、関係者や心ある人は誰も求めないだろう。

こういう有害なものは、早いうちに歯止めをかけなければならない。