大阪市出直し市長選をめぐる情勢(2月4日夜)

 大阪市の橋下徹市長が辞職して出直し市長選に打って出たことについて、日本共産党大阪府委員会が対立候補を出すことを検討しているという報道が、2月4日午後に流れた。

 出直し市長選は経過から道理がなく、また再選しても議会構成が変わらないから今後の議論には影響のないものであり、「橋下の挑発」とみられている。自民・民主・公明の各党は候補者を擁立せずに喧嘩戦術に乗らずに、仮に再選されても議会での議論で対応するとした。

 共産党からも候補者擁立見送り論が報じられていただけに、擁立方針は寝耳に水。しかしその一方で、別のメディアでは引き続き見送り論を報じるところもあり、情報が錯綜していた。

 2月4日夜になって毎日新聞が一定の記事を出し、全容が把握できた。共産党大阪市議団は見送り論で一致した一方で、府委員会執行部が2月4日の会議で対立候補擁立論を支持し、党全体としての方針は2月4日時点ではまとまっていないとのこと。

大阪市長選:共産が擁立検討 「野党統一候補」呼びかけへ

毎日新聞 2014年02月04日 20時42分

 橋下徹大阪市長(大阪維新の会代表)の辞職に伴う出直し市長選について、共産党大阪府委員会は4日、「野党統一候補」の擁立を他の野党に呼びかける方針を決めた。実現しない際には独自候補擁立も視野に入れる。出直し選は橋下氏が無投票再選する見通しが強まっていたが、選挙戦の可能性も出てきた。

 共産党内には擁立見送り論が強かったが、府委員会は同日、「選挙戦を通じて橋下市長に審判を下すべきだ」と、維新が掲げる大阪都構想や橋下市政の批判の受け皿となる候補擁立を目指す方針を決めた。ただ、大阪市議団が同日開いた議員団総会では、出席者全員が見送り論を唱え、情勢は流動的だ。府委員会は6日に記者会見し、方針を発表する。

 維新の松井一郎幹事長(大阪府知事)は共産の動きについて、「筋を通した。議論の中身も深まっていい」と歓迎した。

 出直し選に対し、自民、民主、公明各党の地方組織や市議団は擁立見送り方針を決めている。自民の竹本直一府連会長は4日、国会内で石破茂幹事長らと会談し、擁立見送り方針を伝えた。党本部側は「推移を見守るべきだ」とし、正式決定を持ち越した。

 一方、橋下氏は4日、記者団に対して、7日に辞職を申し出る考えを明らかにした。14日開会の市議会で議案について説明したうえで辞職する意向だ。議会が同意すれば、辞職は15日付となる見通しだ。【深尾昭寛、重石岳史】

 府委員会執行部としては、共産党の単独候補は現時点では擁立しないが、他党派と交渉して擁立することも積極的に検討したいとしている様子。

 ツイッターでは、共産党支持者の方とみられるアカウントからも、見送り論を支持し対立候補を出すのには否定的という意見も複数みられた。

 橋下が選挙制度を弄んでいるという非常事態である以上、選挙や候補者擁立の一般論にとどまらない柔軟な対応が必要なのではないか。現場で橋下と直接対決してきた市議団の判断のほうが尊重されるべきだと思う。