大阪市長選、柳本顕氏マニフェスト

ニュース2015年大阪W選挙

大阪市長選挙に出馬を予定している柳本顕氏のマニフェストが、こちらのサイトで公開されています。

マスコミ報道では断片的に伝えられ、誤報とまではいかないものの、自民党色が強いような印象を受ける報道や、マスコミ好みの維新と自民との対立かのような一面的な部分を強調して不安に感じる部分もありました。

しかし中身を読むと、自民党支持層でない人にとっては全てに賛同とまではいかないものかもしれませんが、大筋では「維新政治は終わらせたい」という広範な人の共同が得られるものではないかと感じます。

都市計画については、北陸新幹線の大阪延伸促進を掲げていることについては賛否あるものの、大阪市内各地に多数残る木造密集市街地対策・空き家対策や、南海トラフ地震対策・防潮堤強化・地下街の水害対策など防災強化といった、住民生活に密接するものも掲げています。

子どもと教育については、維新がこれまでおこなってきた教育分野での混乱を修正することを目指す形で、校長公募制度の抜本的見直し、学校選択制より指定外就学制度の弾力的運用、食育に基づく温かい中学校給食の実現、ICT導入の見直し、基礎学力向上と英語教育充実、市立幼稚園の単純な民営化議論に終止符を、保育所待機児童解消に向けた整備、保育士確保、児童相談所増設といった内容を掲げています。また、老朽化した学校施設の積極的な建て替えや改修整備による学校環境の整備、地域図書館の開館時間延長も、新たに掲げています。

また子育て支援や就労支援なども掲げています。

大阪市立大学と大阪府立大学の統合については、文書では「統合による新大学実現」検討と書かれていることで波紋を呼びましたが、これについては「大阪会議」でじっくりと話し合うとしています。もっとも、橋下・維新が主導して打ち出した統合計画自体が大学構成員からの要求で出たものではなく、「大阪都構想」という上からの政治的マターで押し付けられたものなのです。現行の統合計画は白紙に戻し、必要ならば改めて大学関係者の意見を汲み上げながら新たな形を探っていく形のほうがよいのではという印象を受けます。

住吉市民病院問題については、「民間病院が誘致されるまでの閉院期間の延長」を掲げています。閉院期間の延長は当然ですが、誘致に繰り返し失敗しているという点からも、延長のほか、公立病院としての存続も選択肢に入れることも加えたほうがいいのかもしれません。

市営交通についてはマスコミでは「民営化」と報じられましたが、市100%出資の株式会社化を目指すとしています。またバス路線については地下鉄会社の子会社として、地下鉄のフィーダー路線としての運営を維持するとしています。個人的には交通局直営のままでもいいという印象も受けますが、少なくともメリット・デメリットを慎重に検討してから判断するとしていることや、市内の公共交通の状況に配慮するなど、儲けありきの維新の乱暴な民営化案と比較すればずっとまともなものであるといえるでしょう。

総合区の導入も検討し、繁華街を抱える中央区と、あいりん地区を抱える西成区で試行実施することを検討するとしています。総合区自体、維新の「大阪都構想」を黙らせるために制度化されたという側面もあり、挑発にのるのは得策ではないという気はします。区役所への権限委譲なら、総合区にしなくても他に手があるのではないかと感じます。

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