堺市解体案を蒸し返す維新の会

 大阪維新の会が、大阪都構想での堺市解体案を蒸し返し、次期統一地方選挙で堺市を2つの特別区に解体する公約を掲げる方針だと報道された。

都構想、堺市に特別区設置=統一選公約に明記へ-大阪維新

 大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)は2日、「大阪都」構想の実現に向け、来春の統一地方選公約に、堺市を解体して特別区を設置すると明記する方針を固めた。今月中旬に開く同党全体会議で正式決定する。

 関係者によると、橋下氏は4月中旬、維新の堺市議に、こうした内容の公約づくりを指示。具体的には、同市を堺、東、北、美原各区と中、西、南各区の二つの特別区に分離することを想定している。今後、橋下氏を本部長とする同党の都構想推進本部などで内容を詰める。

 同市では、昨年9月の市長選で維新の公認候補が敗北。同市を含む都構想実現のめどは立っておらず、統一選を足掛かりに、次期市長選での維新候補の当選につなげる狙いがある。関係者は「(橋下氏は)堺市も含めた都構想を実現する思いは消えていない」と話している。

(時事通信 2014年5月2日配信)

 2013年9月の堺市長選挙では、大阪維新の会が掲げる「大阪都構想」による堺市の解体を許すかどうかが大きな焦点となった。

 中世自治都市の歴史を持つ堺、また市制施行後も周辺町村を編入しながらも市として独自の発展を遂げてきた堺市である。その堺市の政令指定都市としての発展を望む人たちが、「堺はひとつ」として、保守から革新まで、無党派の人も含めて超党派で団結し、竹山修身市長の再選へとつながった。

 特別区になると行政上も政令指定都市どころか、一般紙よりも権限が減ることになる。これではまちづくりにも支障が出る。

 万が一、現行の政令指定都市制度を上回るメリットがあるというのなら、維新の側が丁寧に説明して住民の支持を得る努力をすればいいことである。しかし維新はそれをせず、反対派への中傷攻撃を繰り返すだけだった。

 一度否定された堺市の解体を、何の手直しもしないまま再び蒸し返す気なのだろうか。