行政自らが地域への偏見を煽るつもりなのか

橋下・維新維新の西成区ヘイト, 西成特区構想

気になる報道発表が。

http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/nishinari/0000276102.html
【報道発表資料】西成区人権を考える区民のつどい「元気です!西成!!」の企画アイデアを募集します[2014年8月5日]
問合せ先:西成区役所 市民協働課 平成26年8月5日 14時発表

今年度も西成区役所では「元気です!西成!!」の開催を予定しています。

第4回「元気です!西成!!」の開催に向けて、次のとおり企画アイデアを募集します。

「元気です!西成!!」は、西成区への風評被害(根拠のない噂により西成区民が人権侵害を受けていること)に対して、西成区の本当の姿や地域の想いを発信するイベントとして開催しています。

西成区人権を考える区民のつどい「元気です!西成!!」企画アイデア募集概要
1 趣旨

西成区には、老朽木造密集地域や狭隘(きょうあい)な道路など住環境面での課題に加え、同和問題をはじめとして、“あいりん”への偏見、在日外国人差別、障がいのある人への差別など、今なお深刻な人権課題が存在しており、また、それらが重なりあって“西成”に対する予断と偏見が生み出され、このことを背景とした西成区民への人権侵害につながるような状況が存在しています。

前半と後半との矛盾が甚だしい。

「西成区への風評被害(根拠のない噂により西成区民が人権侵害を受けていること)」は、確かにあるだろう。

しかし「老朽木造密集地域や狭隘(きょうあい)な道路など住環境面での課題に加え、同和問題をはじめとして、“あいりん”への偏見、在日外国人差別、障がいのある人への差別など、今なお深刻な人権課題が存在しており、また、それらが重なりあって」いることに原因を求めるのは、事実に反する内容である。あいりん地区の支援者を装った一部過激派と部落解放同盟の影響を強く受けていると感じるような主張である。

むしろ、そういう被差別階層が集住しているような困難で特殊な街であると事実に反する内容を決めつけ、そうでなければ都合が悪いとばかりにごちゃごちゃ騒ぐ者がいることこそが、西成区への風評被害であり、偏見を生んでいる。「あいりん」がどうのこうの以外は、西成区特有の問題ですらない。

西成区への偏見を持っている者が、偏見を強めるために言い立てているものだと感じる。

「老朽木造密集地域や狭隘(きょうあい)な道路など住環境面での課題」は、西成区に限ったことではない。大阪市の大半の地域では共通の課題である。

「同和問題」も西成区という地域性に矮小化されるべき問題ではない。全国的に同和問題については、すでにハード面での課題は終結している。むしろ、あそこが同和地区だとことさらに言い立てたり、同和地区の看板で恫喝やいやがらせなどを繰り返す「エセ同和行為」の存在が、新たな偏見を生むことにつながっている。

「“あいりん”への偏見」は存在しない。むしろあいりん地区の支援者を中心に、「西成」の地名を勝手にあいりん地区の否定的な現象の代名詞として矮小化してことさらに言い立て、あいりん地区ではなく「西成区」が悪い街じゃないと都合が悪いかのように扱うことで、「西成」の地名が犯罪や暴動など悪いイメージと結び付けられる。あいりん地区と西成区は、地理的にも範囲が大きく違う。

その結果、何の変哲もない平凡な住宅街であるはずの天下茶屋・岸里・玉出・津守などが、たまたま行政上西成区というだけで勝手にあいりん地区の否定的なイメージを押し付けられ、無法地帯かのような事実に反する偏見が生まれている。「あいりんへの偏見」ではなく「西成区の普通の住宅街への偏見」である。

上記で引用したツイッターには全く同意である。「信じてもらえない」というか、「西成区」に対して事実に反する勝手なイメージを決めつけ、まるで土地勘があるかのように振る舞ってそのゆがめたイメージを押しつけ、本物の土地勘がある人間が事実を言っても「俺様の妄想に合わないものは信じない」とばかりに勝手に嘘呼ばわりして逆ギレ攻撃するような、事実を直視する気のない輩もいることにはうんざりする。

天神の森は帝塚山・北畠から連なる住宅街だし、岸里や玉出は多くの文化人・芸能人ゆかりの街でもある。津守は工業地帯だし、南津守は近年新興住宅地っぽくなっている。歴史的には12世紀に開発され中世・近世には環濠集落となり、大坂と堺の間では一番大きな集落となった玉出が一番古い街で、玉出から分かれる形で16世紀に天下茶屋ができた。

大正時代には人口の急増により岸里や花園町が新たな街として発展し、戦後になって岸里に区の主要な施設が集中するようになった。

あいりん地区や飛田はたまたま行政上同じ西成区に入れられただけで、西成区の代名詞ではない。西成区に土地勘があれば「西成区=平凡な住宅街」であり、特殊な地域のように騒がれるいわれはない。

「あいりん地区の否定的な現象」を「西成」と言い換えるような風潮を作ったあいりん地区関係者やそれに乗って騒ぐマスコミなどが、西成区の他の地域への偏見を振りまいていると言っていい。さらに近年では橋下・維新が、あいりん地区の課題を「西成特区」なるものにすり替えて、西成区自体が特殊な街のように騒いでその偏見を大きくしている。

「在日外国人差別、障がいのある人への差別」は、西成区という地域性とは全く関係ない話である。

いずれをとっても、地域性とは何の関係もないものを地域性に無理やり結びつけて問題の本質を見失わせて矮小化したり、ごく一部の地域のごく一部の階層の否定的行為や否定的現象をウヤムヤにして温存し、その否定的行為への非難は全然関係ない地域で普通に生活している住民になすりつけるような形になっている。

問題を「差別 – 被差別」に矮小化した上で、「被差別」じゃないと都合が悪いかのように振る舞った上、「被差別」を装いながら全然関係ない人間への差別を自ら作り上げている形になっている。

あいりん地区支援者や部落解放同盟、そして維新の会のように、そういう勢力が勝手に「特殊地域」とみなしているような特定の地域で特定の利害関係に動く一部の人物だけを「西成区のすべて」扱いするような偏見を持っているものが、偏見を振りまくために仕組んだと思われてもしかたがないような内容である。

市長が橋下で、西成区への偏見を振りまく先頭に立っている人物だとはいえども、市の今回の報道発表は極めて不快に感じる。

西成区への偏見をなくすためには、あいりん地区の問題を西成区全域に押し付けるのをやめることや、地域性とは全く関係のない同和問題や在日外国人・障がい者を持ちだして「被差別地域・被差別集団」と勝手に定義することをやめることなど、今回のコンセプトとは全く正反対の方向で取り組むべきである。

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