西成区市議補選、各候補の政策比較

西成区市議補選について、街頭宣伝や選挙公報などの内容をもとに、各候補の政策をみてみたい。

以下、届け出順。当ブログとしては、反維新・オール大阪・維新政治NOの一点で矢田幸之助さんを支持する。

西成区補選 掲示板

▼山本かずお氏(西成大阪維新の会)

山本氏は元々は西成区に長く住んでいる人だということだが、2011年には大阪維新の会から市議選(西淀川区)に出馬した経験がある。ポスターのデザインも維新のものと似ていて、スローガンやイメージカラーの緑も大阪維新と同じ。

大阪維新は「山本氏とは無関係」と主張しているが、山本氏の側は「自分こそが橋下路線の後継者。困難なことにもチャレンジするのが維新なのに、今の大阪維新の会は橋下人気にすがって議員になりたいだけという者が集まりおかしな方向に行っているので、自分が出馬決意した」ととれるようなことを主張している。

変な話だが、維新の枠の中では筋が通っているということになる。もっとも維新の主張自体が危ないので支持できないが。

▼いながきひろし氏(無所属)

あいりんでの活動に携わってきた人のようだが、あいりんの一部の人たちのことしか言っていない。あいりんの関係者や「支援者」にありがちな態度だが、あいりんの一部の人たちが西成区の全てではない。西成区は場所によって多様な側面がある。

そういう一面的な主張が、それをベースにしてアングラ事情通のノリで否定的現象を面白おかしく騒ぎたて、西成の地名に否定的な印象を与える大阪維新・「西成特区構想」のような、地元住民にとっては地域差別でしかないものを呼びこんだという側面があるのではないか。

▼矢田幸之助氏(自民党)

柳本顕前市議・大阪市長候補の後継者として、西成区生まれ・西成区育ち、西成区でPTAや青少年育成活動など地域活動に長く携わってきたことを強調し、「西成の子どもたちのことなら誰よりもよく知っている自負がある」などと人柄を前面に出して訴えている。

維新候補が落下傘の疑いというのを念頭に置いていることもあるのだろうが、あえて注文をつけるのなら、やや抽象的に受け取られる可能性もあるので、人柄の押し出しとともにもっと具体的な課題にどう取り組みたいのかも言及してほしいところ。

▼岡田やすとも氏(大阪維新の会)

「西成大阪維新の会」山本氏の出馬によって、宣伝が「大阪維新の会唯一の候補」を強調する方向にシフトしている様子。

選挙公報を見ても、区内のどこに住んでいるのか、区内のどこかで仕事や地域活動をしているのかなどをうかがわせるような記述はなく、西成区との関係が全く不明。大阪維新の会の候補者発表の際に記された「連絡先」の電話番号を調べると住吉区の岡田某さん名義(親族?)の自宅電話である。同姓同名の「岡田妥知」氏が阿倍野区で事業をしているという話もあったりする。岡田やすとも氏の「やすとも」は「妥知」と珍しい漢字表記であり、おそらく同一人物であろう。近隣の住吉区や阿倍野区に縁があれば西成区も広い意味での地元とはいえるだろうが、選挙区はあくまでも行政区として区切られた西成区であり、西成区に縁がない落下傘の疑いが高い。

選挙公報では一見具体的に見える政策を詰め込んでいるが、維新候補であり、維新がこれまで何をしてきたのかを考えなければならない。維新の「改革」は各分野で住民に痛みを強いたり、住民や地域を分断したりするもの。

大きく「西成特区構想推進」と書いているのは、これだけでアウト。西成特区構想なるもので前提にしているあいりん問題については、前市政までの時期に地元住民と行政の協力で、また柳本市議(当時)はじめ区内選出の議員を中心に超党派で、事あるごとに取り組んできて一定の前進がみられたものである。橋下は前市政までで敷かれたレールにそのまま乗っかっただけにすぎない。

単に乗っかっただけならば結果的に住民生活向上なので別に構わないとなっていただろうが、橋下維新は「あいりん地区の否定的現象」の代名詞として「西成」の地名を振りかざすような、西成区の住民や縁がある人にとっては一番嫌がるようなことを言いながら「西成特区構想」を打ち出し、「あいりん問題は自分たちだけが一からやった」かのように嘘を言い立てるような、余計なことまでした。偉そうに豪語するわりには、橋下が区内の地名を間違えて「おぎのちゃや」(萩之茶屋)と発言する失態も。