「0歳選挙権」は子どもの権利軽視では?

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吉村洋文大阪市長(大阪維新の会政調会長)のツイッターより。

0歳選挙権って誤字なのかと思ったら、そういう主張があるらしい。米国の人口統計学者、ポール・ドメイン氏が考案したことから「ドメイン投票方式」ともいわれるものである。

産経新聞2016年5月7日付『ゼロ歳に選挙権? 「各世代の声を均等に政治に」注目高まる』で特集されていた。以下、記事より引用。

 今夏の参院選から選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられる中で、0~17歳の子供に投票権を与え、親が権利を代行する「ゼロ歳選挙権」への注目が高まっている。進行する少子高齢化を念頭に、子育て世代の声を国の施策に反映させるための構想だ。実現へのハードルは高いが、大阪維新の会政調会長の吉村洋文大阪市長が言及するなど、一部の政治家が関心を示しているという。

これは選挙権年齢の引き下げとは全く異なる問題である。選挙権年齢をさらに15歳ないしは16歳に引き下げるという議論ならば、子どもの発達段階から考えても、今後検討されるべき課題であろう。世界的には、16歳選挙権を導入している国もある。

しかし「0歳選挙権」は、子どもが主体的に権利を行使するのではなく、実質は子どもをもつ親に対して複数票を与えるということになるのではないか。法の下の平等に反する上、子どもの権利を軽視しているとみなせる。

「子ども」を口実にして結局は自分の信条に基づいた票を複数投じることになる危険性もあり、これでは子どもの意見表明権にも逆行する。

「子どもの権利」に見せかけながら、実際には子どもの権利を侵害しかねないことには、強く危惧するものである。

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