維新の文化軽視:文化芸術予算が突出して低い大阪府・大阪市

朝日新聞2016年8月5日付に『大阪府市の芸術予算けちらないで 関西経済同友会が提言』が掲載されています。

関西経済同友会が2016年8月4日、大阪府・大阪市の住民一人当たりの文化芸術予算は、他地域と比較して極めて低い水準に置かれているとして、予算水準の引き上げを求めているということです。

大阪府の芸術文化予算7億円を人口で割ると、住民一人当たり79円という計算です。全国平均の約600円を大きく下回る水準となっています。他県では、住民一人当たりの予算は、東京都1126円、愛知県286円、富山県5382円、京都府253円、兵庫県612円などとなっています。

また大阪市では814円となっていますが、政令指定都市間の比較では低い水準に抑えられているといいます。

提言の関係者は、芸術文化の担い手が東京など他地域に流出しているとして、せめて全国平均並みに引き上げるよう求めています。

橋下以降の「維新政治」の弊害が、数値上も顕著に現れている形になります。芸術・文化を軽視し、すぐに目先の金儲けにつながるという偏狭な意味での「実用的なもの」にばかり過剰に価値を求めるような、維新の文化芸術政策で、どれだけ大阪の芸術や文化が破壊されたでしょうか。

  • 万博公園内にあった大阪府立国際児童文学館の廃止
  • 大阪で生まれた伝統芸能である文楽への補助金を廃止・文楽を目の敵にして攻撃
  • 大阪市音楽団の市営としての廃止(一般社団法人大阪市音楽団に移管し、自主運営の「Osaka Shion Wind Orchestra」として存続)
  • 天王寺動物園での数々の改悪。小学生一部有料化、予算削減で動物を減らす、学術研究施設や文化施設の側面を軽視してアミューズメント施設と一面的に扱うなど。
  • 水道記念館の廃止騒動を巻き起こしたことに伴い、淀川水系で生息する天然記念物で、水道記念館で保護してきたイタセンパラを飼育できない状態にさせる。イタセンパラは現在飼育中の個体が寿命を迎えるまでは世話するものの、新規の繁殖は断念させ、現在の個体が寿命を迎えれば絶滅の見込み。
  • 大阪南港野鳥園の無人化。渡り鳥が飛来する場所でもあり、また貴重な干潟が形成されている場所でもあり、従来は専門職員が常駐して有人管理されていたが、無人化によって単なる空き地と同等の扱いにされる。
  • 美術デザイン系の専修学校である大阪市立デザイン教育研究所の廃校を検討中。

あまりにも多くの分野にわたっていて、思い出すだけで気分が悪くなりました。

古来から多様な文化を育んできた街・大阪。しかし橋下維新によってその文化の基盤が大きく削られています。こういう現状は変えなければいけません。

経済人も文化軽視・破壊の維新に擦り寄ることなく、ここだと判断した時には富豪が文化や芸術関係に多額の出資をしたり、民間主導で施設等を作ったりした歴史もある、民間でも文化を育んできた伝統のある大阪でこそ、文化を花開かせるために動くことを願いたい。