あいりん問題:「従来は何もしていない。維新のおかげ」は悪質なデマ

橋下・維新維新のデマ, 維新の西成区ヘイト

維新の支持者は、「あいりん地域がああいう状態になったのは、柳本一家の長年の西成区支配が原因」「従来は何もしていなかった。維新になってはじめて変わった」と、長期にわたってデマを流しています。

しかしこんなものは荒唐無稽なデマです。大阪市会の議事録を少し調べただけでも、うそとわかるような代物です。

あいりん地域の問題は、維新が現れるよりもはるか前から、維新が目の敵にするその一家の歴代議員だけではなく、他の西成区選出の歴代議員や他の議員も含めて、自民党・公明党・共産党・旧民主党といった会派を問わずに市会での質問で繰り返しとりあげ、また地元住民とも連携し、地元住民の生活改善の視点から粘り強く取り組んできたものです。

あいりん地域の問題は「日雇い労働者・ホームレスなど流入者の問題」「地域の住民の生活環境が脅かされている問題」「あいりんの変な現象を『西成』呼ばわりすることでの西成区全域への風評被害」といった多様な側面がありますが、それらの多様な側面についても粘り強く取り組んできたことは、大阪市会の議事録ひとつとっても浮かび上がってきます。

ゴミの収集問題・不法投棄対策ひとつとっても、20年以上前の1990年代、またそれ以前より地道に取り組んでいたものです。

2008年には平松市政のもとで、各会派の議員の視察や質問などもあり、萩之茶屋小学校横の不法露店撤去に着手し、翌2009年までに撤去できました。

維新代表だった橋下徹が市長になったのは2011年12月。橋下が就任する2011年以前の市会議事録から、質疑の一部を拾い出してみました。

辻昭二郎市議(自民・西成区選出) 1994年3月18日 民生保健委員会

民生事業に、また社会福祉の事業に、いろんな進展がございました。診療所を兼ね備えた病院の設置、歯医者の診療所、そしてまた地域の再開発につきましては低家賃の市営住宅を建設して、そして末端まで行き届いてなかった都市再開発を、全力を挙げていたしました。道路も立派にでき上がり、そしてそこには道路の清掃、食事の問題、そしてまた民生局からもお力を得て民間の力での道路清掃、とにかく地域を美しくしよう。環境を何とか住民の力で変えようと、今日まで努力を多年に渡って続けてきたんでございますけれども、いまだ西成区の汚名はぬぐい去られないのが現実ございます。(中略)ぼくはこの前も決算委員会で報道の皆さんにお願いしました。東京は山谷でどんな問題が起こっても、東京の山谷と言って報道されます。それならば、あいりん地域も釜ケ崎も、大阪の釜ケ崎という報道をしてもらいたい。何にも罪のない西成区民が、この地域のためにどれだけ金を使い、どれだけ労力を使って、しかもそれを厚い、厚い愛情をくるめて努力をしてくるにもかかわらず、なぜ我々が汚名を着なければならないんだろうか

(中略)今この予算を手厚く考えていただいたと、お礼は申し上げました。しかし、これは労務対策なんです。労務者に対する福祉対策なんです。忘れられておるのは、住民の福祉というものがどこにも盛られてない。これからのあいりん対策のあり方というのは、私は福祉の原点に返り、そこに住む住民、子どもたち、おとしより、これらに希望のあるような行政を進めていただきたい。労働対策と同じように、私は進めていただきたいと思うんです。

柳本豊市議(自民・西成区選出) 1995年3月1日 民生保健委員会

日雇い労働者の問題ということ、その地域の中に区民がいるということ、地域の住民がいるということなんです。それを一緒にして実は対策だと、こういうことを目指しているところに実は問題があるんです。

これまでのあいりん対策というのは、当然ながら日雇い労働者に対するところの問題であり、そして、それに対して地域住民がいかに迷惑を受けていたかという、この問題については一つも語られていないところに実は重大な問題を残してきたわけなんです。

(中略)小学校の生徒は実は登校するのが大変でございまして、ごみの山でございまして、登校途中に南海のトンネルの下を通らなければいけない。ごみがいっぱいであるというようなことで、環境事業局の方々もいろいろとご協力いただきました。いつもごみの収集業務が9時であるというのを、7時半から8時ごろまでに収集作業をしてもらうあるいは露天商の問題もある。学校の周辺に露天商が並んでいる。そこへ子どもが登下校する。大変な教育問題としては非常に環境の悪い中でございます。しかし、そういうようなものをひっくるめて実は住民の方々は水面下でいろいろと協議をしております。そして、その協議の中で実は地域住民の方々の対策を講じられてきたわけなんです。しかし、それに水をさすような対策協議会というのが、これまで何回かあったわけなんです。これに対して地域住民が大変憤りを感じていたというのが、これまでの実は経過でございます。

柳本豊市議(自民・西成区選出) 1996年3月19日 財政総務委員会

昭和36年のあいりん騒動を契機といたしまして、実はあいりん対策と称して全国から集まってくるところの日雇い労働者の対策を講じてこられました。もちろん、この日雇い労働者に関しての偏見というものは断じて許されるものではございません。ところが、あいりん対策、西成区のあいりん、何か西成区民とあいりんとが同じように錯覚をしておられるのが遺憾であるわけでございまして、西成区は西成区民のためにあるのでございまして、日雇い労働者のために西成区が占拠されてはいけないわけです。

柳本顕市議(自民・西成区選出) 1999年1月11日 決算特別委員会

ホームレスに対する対策を考える際には、ホームレスに陥ることを防ぐ方策とともに、快適なまちに住みたいという住民の立場に立った視点が極めて重要であります。公共施設の不法占拠状態に対して、総合的な対応策を講じ、一刻も早く正常な状態に地域環境を復元することが市民の願いであります。

前田修身市議(公明・西成区選出) 2004年3月16日 民生保健常任委員会

現在のあいりん地域においては、地域に住んでおられる住民の生活環境が脅かされてきている状況というんですか、そういう状況が発生をしてきております。例えば地域内の小中学校の周辺、またあるいは南海電鉄の高架沿いの道路には露店が連なっております。時には、私も朝、早朝出るときですけども、あそこを走ると非常に通りにくい、通られへんときは通られへんなりの対処はするんですけども、非常に車両等の通行に支障が出たり、露店を片づけた後の荷物を路上に、また路上のみならず民家の軒下に置いている状況が多々見られるわけでございます。

また、露店から出されるものもあるかわかりませんけども、他の地域から持ち込まれたと思われるごみの不法投棄などが山積みとなっている箇所が何カ所もあります。最近も、それに対する放火事件があったのは皆さん既に御存じだと思いますけれども、このような状況に対して、道路を管理している建設局としてはどのような対策を講じてきているのか、お聞かせを願いたいと思います。

小林道弘市議(民主・西成区選出) 2004年11月17日 決算特別委員会

生活保護費の中の住宅扶助によっていわゆる福祉アパートへの入居というのがふえているというふうな実態なんですけれども、先ほど申しましたようにこのアパートというのは、快適に安全に安心して住めるような状況にはなっておりません(中略)いわゆる福祉アパート等に関して何らかの規制ができればということで、この間ヒアリング等をさせていただいたんですけれども、そういう規制等についての考えはどうでしょうか。

柳本顕市議(自民・西成区選出) 2008年12月15日 決算特別委員会

あいりん地域内にある萩之茶屋小学校東側には、露天商が長期にわたり立ち並んでおります。学校はもとより、地域でも問題意識は強く、子供の安全な通学路、また学習環境を確保する観点からも地域の環境改善の観点からも、早期の状況打開が求められているところでありました。

そんな状況下で起こるべくして起きたというか、先日、11月27日にこの露店の一角で火災がございました。

(中略)たまたま、本当にたまたま午前3時というときに起きた火災でございましたので、子供たちに被害はありませんでした。しかし、これで子供たちに被害が及んでいれば、市長が現状を知りながらも何も手を打たなかったという不作為を問われても言い逃れはできないと考えます。この際、府警との協議・協力も必要であるかと思いますし、地域の方々との調整も必要ですが、市長の英断を下すときだと考えますが、どうでしょうか。

尾上康雄市議(共産・西成区選出) 2009年3月13日 建設港湾委員会

あいりん地域の住民、市民が引き起こす道路占用問題、この解決にも、ぜひとも市民協働の手法を取り入れて解決を図っていただきたいというふうに思うんです(中略)あいりんイコール西成でね、西成イコール怖いと、こういうイメージが全国的にこれ、浸透しているんですよ。これを変えたいんです、私は。

前田修身市議(公明・西成区選出) 2010年3月10日 建設港湾委員会

長年の懸案でございました萩之茶屋小学校周辺の路上の屋台が、この12月に撤去されました。関係者一丸となって取り組んだ結果、すべて終わったわけで、大変地元の方は感謝をされております。これからは道路本来の機能回復がなされて、道路環境について地域の方々との協議が始まってるというふうに聞いております。道路環境を変えていくためには大変やと思うんですけども、道路上に今でもまだいろんな露店が出ております。その露店が出てるために車が通れないというふうなことがございますんで、道路機能が著しく阻害されてるわけでございまして、今後、この露店についても屋台と同様に撤去することができるのかどうか、その辺ちょっとお聞きしたいんですけど。

尾上康雄市議(共産・西成区選出) 2011年3月3日 民生保健委員会

不法投棄で、環境局にこういう問題で聞きましたら、ここに毎日のように不法投棄されてる、あいりん地域でね。それをまた、毎日、日曜日以外は収集に行ってると。大変な苦労もかけてると思うんです。

そこで聞きたいんですけども、大阪市全体とあいりん地域、不法投棄ね、この資料では西成区で4割と、こうなってるんですけど、あいりん地域自身でどれだけの量があって、その内容、また、どのような形、特徴でこの不法投棄が行われているのか。それから、不法投棄対策としてはどのような対策を、この間取り組みをやってきたのか、お尋ねします。

(中略)今のお答えにあったように、これは西成区だけの問題でないというのを、まずはっきりさせておきたい。不法投棄で、今もありました内容で、大型金庫や家具や電化製品等、これは夜間とか早朝とか、車で、まあ言うたら運ばれてほられてるというのが大きな要因ですので、そういう意味で、その内容がわかった上で、しかも大阪全体の3割がこのあいりん地域で不法投棄されてるということなんで、そういう意味でいきますと、これほんまに大変な事態だというふうに思います。

それで、環境局は23年度不法投棄の対策として人感センサーつき監視カメラの設置を予定してるんですけども、その具体的な内容と設置による効果、これをお尋ねします。

(中略)特にプライバシーに配慮して、地元町会また関係者の皆さんとの合意のもとで進めていただきたい。もちろん、あいりん地域、この町がきれいになることは私も一番喜んでます。(中略)この地域の環境改善というのは大変大きな、やっぱり大阪市にとっても意義がある中身だし、そういう意味で継続的な取り組みで、ぜひとも効果を上げてほしいということを要望いたしまして、この質疑は終わります。

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