「大阪自民=共産党」攻撃でますますカルト化する維新

堺市長選挙では維新の側がしきりに「大阪自民=共産党」というレッテル貼りを振りまき、その上で「既得権益と戦う維新」というデマ宣伝を行なっている。

しかし大阪府政は10年近く、大阪市政でも6年、維新の政治だった。既得権益がどうのという攻撃はあたらない。

また、「大阪自民=共産党」も、維新の悪政をごまかすための言いがかりでしかない。

それぞれの政党は、目指す理想社会像について大きな方向性を掲げている。自民党と共産党は当然理念が異なるから別の政党となっている。

だからといって、相手の政党の主張の常に反対を行けばいいというような、そんな単純なものではない。個別の政策については、それぞれの政党が「住民生活の向上」という観点で真面目に検討した結果、大筋で同じような結論になることもありうることである。

議会での賛否についても、事務的なものは全会一致で通ることも多いし、複数の政党の賛否が一致することもある。

「自民+維新」「維新+共産」が同じ態度を取り、他の政党が別の態度を取ったという組み合わせも珍しくない。

さらに首長選挙では、その自治体の住民全員に公平・公正な行政を行う立場から、住民の生活向上に役立つと考えられる超党派的・大綱的な施策が提起される。

通常は、首長候補者は無所属として立候補する。首長個人がどこかの政党に所属している場合もあるが、所属政党との関係は「個人の立場で一党員として籍を置くだけで、政党運営の中枢には加わらない」というものにとどまり、行政の長と政党としての関係では対等な立場になるという方式をとる。

自民党でも共産党でもそのような形になっているが、維新だけは首長が政党幹部を兼ねるような、日本政治史でも例のほとんどないような特異な形になっている。

堺市では「大阪都構想」が重大問題

維新は堺市だけをあげつらって「大阪自民と共産の野合」とかわーわーと言っているが、こういうのは言いがかりという。

たまたま、その自治体での主要な論点に対して、各政党が大筋では近い結論を出したというだけにすぎない。

堺市では「大阪都構想」が重大問題である。住民自治を守ることは、各政党の個別の政策以前の話で、維新の掲げていることは一政党としての政策を超え、これまでの行政の根幹を否定するという悪質なレベルのものである。

これまで積み上げてきた住民自治・地域社会を壊そうとする勢力に対して、それなりの判断が取られるのは当然のことではないか。

ゴキブリを駆除するのも、町のゴミ拾い・美化清掃も、防犯対策も、政治的その他の思想信条が介入する余地はない。地域環境・住環境を守り発展させたいという住民としての利害が一致するものである。堺市で起きていることは、そういうことなのではないか。

他の地域では・・・?

他の地域ではどうか。

阪南市の市長選挙では、幼稚園・保育所を市内1箇所に統合して500人規模の認定こども園にまとめる計画に対して疑問視していた共産党が、同じく計画を疑問視して出馬を表明した人に対して好意的な立場を取っていたが、その候補者に後から維新が乗って維新推薦(共産は完全自主投票)の形になった。

箕面市や松原市の市長選挙では、維新と自民党が同じ候補を推薦し、共産党やリベラル系無所属市民派が推薦する候補との選挙戦になった。

だからといって、自民党や共産党が互いに「相手は維新とつるんだ」と非難合戦をしたなど、聞いたこともない。それぞれ、その市の課題を考えて、そこではたまたま違う結論を出しただけにすぎない。

阪南市、箕面市、松原市で維新が他党と組んだような形になったことを棚に上げて堺市でデマ攻撃するのは、維新はご都合主義的で、デマでも何でも流して平気なカルトと言わざるをえない。