「大阪地下鉄と私鉄の直通運転」公約?

 大阪維新の会は、大阪市長選・大阪府知事選のダブル選挙では、「地下鉄と私鉄の直通運転」を公約に掲げていた。最近は忘れられているようなので、あえて思い出させるように記しておく。


 現実的にはほぼ不可能であることはいうまでもない。
 大阪市営地下鉄のうち5路線は第三軌条方式。線路の横に設置しているレールから電気をとっている。一方で私鉄は上部に張った架線から電気をとっている。電車を動かす電圧も違う。また南海や近鉄南大阪線とは線路の幅も違う。
 仮に直通運転をするとなると、ほとんど一から作り直すレベルの大改造が必要となる。私鉄車両が入れるようにトンネルの幅を広げるとなると、長期間運休しての大改造になるだろう。さらに、今ある車両を捨てて同数の乗り入れ対応車両を購入したり、私鉄との接続部分の工事なども必要になる。
 莫大な費用と工期をかけても、費用に見合うほどのメリットは考えられない。
 鉄道ファンの中には「こんな路線があったらいいな」という空想を楽しむジャンルもあるらしい。しかし政治家が正式な公約として出すのは、そういう趣味とは違う次元の話である。
 維新の会の関係者は、私鉄と地下鉄の規格の大きな違いに気づかなかったのだろうかと突っ込みたくなる。