橋下流・安上がりな保育改革

 橋下徹大阪市長は1月7日、民放のテレビ番組に出演し、希望者登録制の「保育ママ」制度の導入を表明した。
 現行でも保育ママ制度はあるが、保育室を確保し、保育所を運営する法人の協力の下で保育士が保育にあたるというもの。担当者も、市の研修を受けた人の中から、待機児童が発生次第委託するというもの。
 橋下流の改革構想では、全く異なったものを想定している。


 橋下氏は「やりたい人は研修を受けて登録し、家で子どもを預かってもらえばいい」と発言した。
 個人の自宅での保育を想定し、研修さえ受ければ全員登録できる。保育士資格の有無は問わない。これでは公的保育の放棄である。
 市の財政という意味では経費削減はできるのかもしれないが、言い方は悪いが素人に丸投げすることで、保育事故発生のリスクも高まる。
 橋下氏の主張は「適当に家で預かっておけ」という発想で、なぜ専門施設としての保育所や、専門家としての保育士がいるのかということすら理解していないと疑わざるを得ない。
 これで「待機児童数減少」を図っても、しょせんは数あわせでしかない。
 仮に橋下氏だけが不利益を受けるのならば、他人に「自己責任」と切り捨てて追いつめることが大好きな人だから、それこそ橋下氏の自己責任で済ませてもしょうがない。
 しかし、何の関係もない子どもや親に不利益が降りかかることになり、しかも一度不利益を受ければ「自己責任」と追い打ちをかけられるように中傷されることになる。