維新議員が「都構想」宣伝活動強めているようです

大阪維新の会は、3年前の2015年5月17日の住民投票によって否定されたはずの「大阪都構想」をいまだに蒸し返しています。

各地で宣伝攻勢を強めているらしい。維新側は、宣伝の様子を撮影した動画を各所から配信し、インターネット上に流しています。

しかしいずれも使い古されたデマ、デマ、デマ。

きめ細やかな行政ができるのは「都構想」ではなく、政令市だからこそ!

維新・藤岡寛和大阪市議(西成区)は、2018年5月10日配信の動画によると、「きめ細やかな行政は、大阪都構想で区長が公選され、予算と権限をもつことで実現」と訴えています。

違います。そこまですがすがしいほどのデタラメ、いったらあきまへんで。

きめ細やかな行政は、政令市のスケールと権限があるからこそ可能になっているものです。

一般の自治体では、都道府県がする部分と市町村がする部分の二重に分かれていますが、政令指定都市では都道府県の権限が一部移譲されています。

例えば、道路の管理では、道路の不具合などについての要望が市に寄せられても、現場が府道だった場合は、市としては府の機関に連絡して対処を待つという方法になってしまいます。しかし大阪市内では府道の管理も大阪市に移譲されています。市の判断で改修などが可能となっています。

また学校教育についても、通常の市での市立学校では教員の採用や配属は府の権限ですが、政令市である大阪市の場合は市が独自に教員採用・配属をおこなうことができます。教職員配置や教員研修の体制の自由度が上がることで、地域や学校の実情に合わせたより柔軟な教育体制の実現も可能になります。市のことや市内の各地域の事情に精通した教員を育てたい、特定の分野で市としての重点的な取り組みをしたいなど、政令指定都市だからこそ自由度がぐっと上がることになります。お隣の堺市では、政令指定都市になった権限を活用し、学力定着のための取り組みや小中一貫教育などの市独自の取り組みを進めることになりました。

一方で特別区になると、府の内部機関扱いされ、現大阪市域の財源も一度府に吸い上げられてから配分されることになり、裁量権や自治権が大きく狭まることになります。

井戸正利のデマ:教育デマは使い古されたもの

維新は2017年5月10日配信の動画で、都島区選出の大阪市議・井戸正利の演説も配信しています。

わずか40秒ほどの間に「小中学校にクーラー付いた」「中学校給食は橋下が実現した」「教育予算を増やした」と3つも立て続けにデマ。

嘘つきとは、こういうことなのかという実例。

中学校へのエアコン設備は、市民からの要望を受け、平松市政のもとで2011年9月に予算が可決されて実現したものです。その直後に市長選挙があり市長が橋下に交代しましたが、橋下は前市政の成果をそのまま「自分だけがやった」と偽ったものです。

また中学校給食についても、同じく2011年9月に予算が可決されて導入されたもの。

橋下は中学校給食で何をしたか。中学校給食導入当初は選択制のデリバリー弁当で、利用率が低迷していたという状況がありました。それに対して、利用率低迷の原因となっていた課題の解決をせずに全員喫食への切り替えを強行し、混乱を拡大させたものでした。生徒からの不満が拡大しても「食育」「家庭が」などと責任逃れに終始しました。混乱を拡大させまくり、大阪市会の夏休みの恒例行事「子ども市会」でも大きく取り上げられるなどした末に、2015年になってやっと、自校方式への切り替えを打ち出したものでした。

さらに「教育予算」デマも。維新の教育予算「5倍」とか「7倍」とか(時間がたつたびに数字が増えてるやん)は、塾代助成やICTなど維新が「重点事業」と位置づけた分野だけを抜き出して、維新以前と比較したというものです。そんなもの、数字のごまかしでしかありません。

通常の教育予算として計算すると、維新以前と維新市政下では予算の総額はほぼ横ばいとなっています。このことは、大阪市会の質疑でも、大阪市の担当者が認めていることです。

予算の総額はほぼ横ばい、しかし維新が「重点事業」と位置づけた分野だけは5倍やら7倍、ということは、維新が推す特定の事業だけに予算が偏り、日常的に必要な経費が削られているということにもなっています。大阪市の教育現場では、予算不足のために必要な備品が購入できないなどの状況も起きているそうです。

デマには事実を対置

維新の宣伝は、すでに破綻済みのデマの蒸し返しでしかありません。

しかし宣伝活動を精力的におこない、できるだけ多くの住民の目に見えるようにすることで、一般住民にすり込んでいくことを図っていると思われます。

維新の宣伝の中身自体は荒唐無稽ですが、行動力を甘く見てはいけないでしょう。

内容が荒唐無稽だからバカバカしくて放置したいのはやまやまですが、維新の悪宣伝を上回る勢いで事実を広めていく地道な活動が重要になってくるでしょう。