台風21号:やっぱり維新は災害には無策

2018年9月4日から5日にかけて日本列島を縦断した台風21号。

室戸岬付近から徳島県沿岸部・淡路島を経て大阪湾を北上し、4日午後に京阪神を直撃した形になった。台風の目の右側になった大阪府・和歌山県・京都府・兵庫県東部などで、暴風による建築物の破損、飛来物による被害、倒木、多くの地域で長時間の停電などの被害をもたらした。

またこの台風は近畿地方を抜けた後に日本海を経て5日未明に北海道に到達し、北海道でも家屋被害や倒木被害、農業用ビニールハウス破損、停電などの大きな被害をもたらした。北海道では、台風被害の直後の9月6日午前3時8分、台風被害があった地域と震度の大きかった地域が重なるような形で、最大震度7の大地震が発生する被害もあった。

松井知事のトンデモ発言

台風により、市街地や湾岸部の工業地帯など大阪府内あちこちで、被害をもたらしている。

大阪府咲洲庁舎では、エレベーターが停止する、駐車場の車が強風で飛ばされて横倒しになるなどの大きな被害をもたらしている。

また関西国際空港では、滑走路が高潮被害で浸水して使用不能になり、またターミナルビルも停電などの被害が出た。さらに、空港島への燃料補給のタンカーが風で流されて空港連絡橋に衝突して橋が破損し、橋も使用不能になった。この影響で、乗客と空港関連の従業員あわせて推定8000人が、空港島に取り残されて一晩過ごすことになった。

松井一郎大阪府知事は記者会見で、関空については、乗客はわざと取り残させたかのような発言をおこなった。これはあまりにもひどいのではないか。

ツイッターでのおかしな中傷

ツイッターでも、災害情報などはそっちのけでおかしな発言を。

台風発災後初めてのツイートが「関空の地盤沈下問題と、人工島という意味では同等の条件の夢洲カジノ・万博への不安を指摘した、共産党大阪府委員会副委員長・中村正男氏のツイートに対して、共産党への言いがかり」と「咲洲庁舎の強風問題で発言した平松邦夫・前大阪市長への暴言」の2つというトンデモ。

松井一郎ツイート(2018年9月5日22時41分)

松井一郎ツイート(2018年9月5日22時46分)

いったい、なんなんだこれは!?

災害対策は党派など関係なしに、超党派でおこなっていくべきもの。そんなときにどさくさに紛れて、対立陣営と見なした相手を党利党略で中傷しているというトンデモ。

しかも、中村・平松の両氏とも、維新や松井知事といった名前を一切出していない。維新批判などではなく、一般的な災害対応のことしか言っていない。しかしそれでも松井知事は噛みついている。

関空の空港島の地盤沈下問題は、開港当初から問題になっていた。さらにはタンカー衝突事故で交通路となっていた連絡橋が遮断されたことで、「埋め立て地の宿命としての地盤沈下」「他地域との交通路が海底トンネルしかない」という類似条件を持つ夢洲で、非常事態が起きたときにはどうするのかということを連想してもおかしくない。

それを「共産党による風評被害流布」扱いするなどおかしいのではないか。個人的には夢洲にIRや万博自体不要だと考えるものではあるが、仮に推進する立場に立つのなら、地盤沈下や交通手段などの懸念をていねいに解決していくのが筋ではないのか。

また咲洲庁舎についても、非常時に庁舎そのものの安全性が疑問視される、周囲の交通が寸断されて職員が参集できない、逆に発災時にいた職員が取り残されて要救助者になってしまう、など、災害時の拠点とはなりえないとかねてから指摘されていた。咲洲庁舎の防災拠点としての活用を推進してきたのが、他ならぬ大阪維新の会である。

咲洲庁舎は2011年の東日本大震災で、大阪は震度3だったにもかかわらず、エレベーターや施設の停止など、大阪府内で唯一被害を受けた場所となってしまった。そして今回の台風21号での被害。咲洲庁舎は災害時には役立たないということをまたひとつ裏付ける事件ともなってしまった。

松井知事の態度は、痛いところを突かれた腹いせでの感情的な当てつけだと解釈すべきか。

吉村大阪市長もトンデモ発言

吉村洋文大阪市長も、松井知事に負けず劣らずのひどさ。

9月5日の記者会見では、関西電力の復旧作業に対して、筆頭株主の立場をちらつかせて「復旧のめどもわからないので、市民が生活に困っている。被災自治体として改善を求めていく」「株主としても企業価値に関わる問題だ」と、おかしな圧力をかけるような発言をおこなった。

事後検証などは関電の独自作業として必要になってくるだろうが、災害復旧に全力を挙げるこの時期に、現場に難癖を付けて士気を下げるような発言、とんでもないことではないか。

さらにツイッターでも、松井知事の言いがかりに加勢するような発言。