にしなりジャガピーパーク、維新市政によって継続困難に陥る

2019年3月の年度末、ショッキングなニュースが。

西成区で地域住民が主体となり、旧津守小学校(西成区津守)を活用して子どもの遊び場や居場所を作る事業「にしなりジャガピーパーク」が、大阪市の方針により2019年度より継続困難になったということ。

「ジャガピーパーク」の公式フェイスブックと、運営関係者のツイッターに経過が掲載されている。

にしなりジャガピーパーク
【お詫び】 日頃より、にしなりジャガピーパークの運営にご理解ご協力をいただきありがとうございます。一般社団法人にしなりプレーパークプロジェクト(以下「当法人」といいます。)は、2019年度も引き続きにしなりジャガピーパークの運営を継続すべく、西成区役所と協議を重ねて参りました。...

にしなりジャガピーパークを「子どもの遊び場」のみならず世代間交流や食育、プログラミング教育、課題を抱える子どもたちにとっての拠り所などを含めた「多様な子どもの育ちの場」として運営しようとする当法人と、「ただ子どもの遊び場であればよい」とお考えの西成区役所との間で方向性の共有が出来ず、さらに年度末の3月27日には吉村市長から必要と認められて供給されていた「調理実習室の電気ガスの停止」を通告されるに至り、当法人といたしましては、もはや西成区役所の指導の下ではにしなりジャガピーパークを「多様な子どもの育ちの場」として運営することができないと判断いたしました。

とのこと。

運営団体側の要望は至極まっとうなものであり、無理難題や難癖のたぐいではない。しかも運営団体側の要望通りにおこなっても、予算面では従来と大差ないとも見込まれる。

子どもの居場所づくりや世代間交流、課題を抱える子どもをはじめすべての子どもへの地域社会での援助など、社会教育の機能としての「育ちの場」の概念は、社会としても求められているものであり、本来なら行政として必要なバックアップ体制が取られるべきもの。

しかし事業の意義を狭くとらえる大阪市・西成区が、電気ガス停止通告まで。行政が住民主体の事業をつぶした形に。

「西成特区構想」との整合性は?

西成区では「西成特区構想」などとして、維新市政が「西成区に重点的に投資する」などと主張している。

そもそも特定の行政区全体を一絡げにして地域の名前を押し出して過剰に騒ぐという体制が疑問。

「西成区」にこだわらなくても大阪市どこの地域でも、「地域」の範囲は個別のそれぞれの課題によって《町内や小学校区レベル・行政区レベル・近隣行政区をまたぐ・全市》などの範囲の変化はあるだろうが、個別の課題から、住民の要望から出発し市民協働で創意工夫を凝らす街づくりが取り組まれている。困難な状況や不具合などがあれば個別の課題ごとにていねいに分析して解決策を模索することが求められている。そして行政は、その街づくりへの援助こそが求められているのではないか。

「西成特区構想」では、行政上の西成区北東部地域で現象が噴出している「あいりん」について、センセーショナルな現象を面白おかしく騒いでネタにし、しかもその現象を十把一絡げに「西成」と言い換えているだけではないか、「西成」の地名を何かの遊び道具にしているという疑念があった。

  • 西成特区と言いながら多くはあいりん対策となっており、区制再編の中でどのような西成区の姿になるのかが議論されていない。
  • 特区構想そのものに反対。今まで西成で築いてきたネットワークを強化し、予算を保障すれば良い。
  • 西成特区とはあいりんだけの問題でしょうか。9割方あいりんの話ばかりでした。残念でした。
  • 西成特区〜何か特別な目で見られるような気がする。小さい時から西成に住んでいて大きな声で「西成に住んでいます」と胸を張って答えられなかった。
  • 西成特区、西成特区と言われてみじめな思い、分かりますか。からかいの口調で「特区!特区!」と言われている子ども達もいますよ。
  • 最近のマスコミ報道で大変嫌な思いをしている。生活保護の受給者が4人に1人とか、結核のり患率が日本一とか、それは事実でしょうけれど西成=あいりん、生活保護、ホームレス、汚い…と悪いイメージばかりで住所を言うのもはばかられる。今までもマスコミ、ことに朝日新聞等はことさらに西成を強調するような報道があったが、もう西成から抜け出したい。先日も友人に'阿倍野区在住(西成区と一緒になるのがいや!と言われた。市内はどこの区も50歩100歩だと思うのですが、特区特区と言われると逆差別の様な気がする。

2012年8月27日 大阪市「西成特区構想を考えるシンポジウム」 来場者アンケートでの意見・質問

そしてそのおかしな認識のもと、「西成区は維新だけが変えた」「(西成区北東部が地盤の)柳本一家は何もしなかった」など事実に反する中傷ネタを織り交ぜながら、地域ヘイト同然のことになっていた。

維新市政は、「あいりんでのセンセーショナルな現象」と同一視した「西成」をおもしろおかしくネタにするだけで、「あいりん」ネタの枠から外れる「西成区関係の事業」で実際にしていることは「ジャガピーパーク」の廃止で周辺の子どもの居場所をなくすというもの。

他にも住吉市民病院廃止や津守幼稚園廃止など、西成区や周辺地域の子どもに影響を与える施策も繰り返してきた。こんな維新でいいのか。

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