市立高校の府立移管は道理がない

大阪市立の高校21校全校を2022年にも大阪府に移管するという構想が、2019年9月2日のニュースで流れた。

これは以下のような問題をはらんでいる。

  1. 高校の土地や校舎を大阪府に無償譲渡する構想だとと報じられている。市有財産を不適正に譲渡することで、市の財産に損害を与える。
  2. 学校関係者への事前の打診や合意なしに、非公開の教育委員会会議で審議し、報道発表で初めて明らかにしたこと。
  3. 「大阪都構想」をめぐって、「二重行政」だと言いがかりを付けたことを既成事実化しようとし、「大阪都構想」推進の一環としようと図っていること。
  4. 大阪市が歴史的に積み上げてきた高校教育の実践を乱暴に除去しようとしている。大阪市立の中等教育は、1900年以降長年実業教育を中心に積み上げられ、府と役割分担してきた。新制高校では学科や教育課程の特色化・個性化を図ってきた。その取り組みを無にすること。
  5. 府立高校とあわせて公立高校統廃合をより一層すすめるのではないかともみられること。

いずれにしても、ろくなことではない。

大阪市の持っている財産、また人々の取り組みの積み重ね、文化、何でもかんでも乱暴に壊す維新。

これまでも、「二重行政」としてやり玉に挙げられて乱暴な統廃合計画が進められたものは、失敗続き。

住吉市民病院廃止後の困難はご承知の通り、病院周辺の地域から病院が消え、地域の子どもは満床を理由に統合先の病院で受診できない事例も多数報告され、また住吉市民病院が独自におこなってきた「福祉的医療」も受け継がれなかった。また府立大学と市立大学の統廃合についても、大学関係者の合意から出発したものではなく、上から政治的に押しつけたものである。

高校についても、これらの失敗例をなぞることは容易に考えられる。

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