「デマはやめなさい」というデマ:天王寺動物園のコアラ問題

天王寺動物園で飼育していたコアラのアーク、2019年10月10日にイギリスに出国した。

天王寺動物園では、飼育動物を減らす方針が出されていた。コアラについても飼育費用がかかるとして、今いる動物は寿命まで育てるが新しい動物を補充しないという方針を打ち出していた。そんな折、英国から繁殖のための貸し出しの話があり、出国することになった。天王寺動物園にはコアラがいなくなったことになる。

10年間の貸し出し予定とはされているが、コアラの平均寿命を考えると、年齢的に天王寺動物園に帰ってくるのは難しいのではないかともみられている。

松井一郎大阪市長がこんなツイートを。

「デマ報道はやめなさい」とは尋常ではない。しかし事実関係を検討すると、デマを言っているのは松井市長である様子。

2014年12月に、「第2回天王寺動物園有識者会議資料 コレクションの方向性(案)」と題する資料が、大阪市建設局天王寺動物公園事務所から出されている。

https://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/cmsfiles/contents/0000480/480152/8siryou3_2.pdf

「第2回天王寺動物園有識者会議資料 コレクションの方向性(案)」より

これによると、動物園での飼育動物の種を絞ることが提言され、コアラについては「餌の維持や飼育個体の確保が困難」として撤退の方向が明記されている。

2017年1月23日付の産経新聞でも、餌代を理由にコアラ飼育を断念すると記載されている。

大阪からコアラいなくなる? エサ高過ぎ、天王寺動物園が飼育断念へ(産経新聞2017年1月23日)

動物園の人気者コアラが、繁殖の困難さや高額な餌代などを理由に、大阪府内で今後、見られない可能性があるという。府内で唯一コアラを飼育している大阪市天王寺動物園(同市天王寺区)が維持コストの高さを理由に、現在残る1匹を最後に飼育を取りやめることを決めたためだ。

大阪からコアラいなくなる? エサ高過ぎ、天王寺動物園が飼育断念へ
動物園の人気者コアラが、繁殖の困難さや高額な餌代などを理由に、大阪府内で今後、見られない可能性があるという。府内で唯一コアラを飼育している大阪市天王寺動物園(同&

また2019年のコアラ出国の報道では、FNNだけでなく、どの報道も「餌代」の問題を指摘している。

「繁殖」とは、「餌代で飼育断念」批判に対して後付けで持ち出しているのではないかと思わざるをえない。

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