大阪市の存続に賛成。大阪市の廃止、いわゆる「大阪都構想」は、市民自治の権限と財源を奪う暴挙であり強く反対。

地下鉄のホームドア、維新市政になってから明らかに設置ペースが落ちる

地下鉄のホームドアについて、維新信者に呼応して、維新大阪市議の還流スター飯田哲史が明らかにミスリード的なツイート。


飯田の書き方だと、《平松市政時代にはホームドア計画だけ出しても実際は進まず、維新になってから短期間で進んだ》かのように読める。

しかし実際はどうか、ファクトチェック。

ホームドア設置状況

Osaka Mertoがウェブサイトで「可動式ホーム柵の設置状況」を公表している。

可動式ホーム柵の設置状況|Osaka Metro
Osakametroの時刻表、路線、乗換案内等、総合情報サイト。大阪市交通局はOsaka Metro(大阪市高速電気軌道株式会社)としてリスタートしました。「大阪メトロ」「大阪地下鉄」ではなく「Osaka Metro」と覚えてください!

Osaka Metro(旧・大阪市営地下鉄時代も含む)で、可動式ホーム柵、いわゆるホームドアの設置駅、設置年月が記されている。

天王寺駅

大阪地下鉄のホームドア(御堂筋線天王寺駅)

これによると、平松市政時代は2010年度の1年で、長堀鶴見緑地線全駅へのホームドア設置が実現している。(関市政時代からの継続事業)

一方で維新になってからはどうか、2014年度に千日前線全駅と、御堂筋線のうち2駅に設置した。設置したといっても、関・平松市政時代に計画されて工事に着工していた継続事業。

しかし2012年度~2013年度は「ゼロ」、2014年度を挟み、2015年度~18年度も「ゼロ」。2019年度に谷町線東梅田駅・堺筋線堺筋本町駅の2駅に導入予定。

維新市政になってから、2014年だけ例外として、全体としてみれば明らかに設置ペースが落ちている・止まっていることになる。

大阪市会の議事録より

大阪市会の議事録をあたってみると、維新市政でホームドア設置ペースが落ちたことを裏付けるような内容が載っている。

既設路線への可動式ホーム柵増設を求めた質疑を調べると、転落防止策の一環として「検討している」と抽象的な形で言及している答弁は2001年から散見されるが、具体的な内容について触れたものは、2003年10月8日公営・準公営決算特別委員会での山中智子市議(共産)の質疑が最初だと思われる。交通局担当者は、御堂筋線でホームドアを設置した場合、ホームドア本体だけで1扉あたり210万円・全体で約35億円、このほかに電力・信号・通信等のケーブルなど支障物移設や車両改造などの工事費用がかかると試算したとする答弁を出している。

関市政の最終盤にもあたる2007年10月5日、公営・準公営決算特別委員会での北野妙子市議(自民)の質問に対して、交通局担当者は、「長堀鶴見緑地線でのホーム柵設置を決めた」「御堂筋線でのホーム柵設置の必要性が最も高いと考えているが、技術的な課題が多い。まず、技術的な課題が少ない千日前線への導入を検討し、各路線に順次設置する」とする趣旨の答弁をおこなった。

平松市政が発足してからの2008年9月25日、交通局担当者が「御堂筋線へのホーム柵導入の必要性が最も高いと認識している」「御堂筋線への導入に向けて、詳細な検討を進めている」とする答弁をおこなっている。

2009年度予算案では、御堂筋線への可動式ホーム柵導入に向けた調査研究費用を計上した。

平松市政時の2009年時点での計画によると、2019年度をめどに御堂筋線の全駅にホームドア設置を完了させる構想を立てていた。難工事が予想されるもとで「10年計画」で構想していた。

2009年9月29日 大阪市会決算特別委員会(公営企業・準公営企業)

◎塩谷交通局鉄道事業本部事業監理担当部長

御堂筋線は、ホームからの転落事故件数が最も多く、またそれによりますお客様への影響も大きいことから、可動式ホーム柵をできるだけ早く導入したいと考えております。
しかしながら、御堂筋線は、すべての地下鉄路線の中で保有列車数が最も多く、しかも余裕がございませんので、営業運転に必要な列車を確保しながら順次改造していかなければならないことや、運転保安システムの変更工事も現在のシステムを運用しながら安全に工事を実施していかなければならないことなど、いずれも長期間を要することになると考えております。このため、おおむね10年後の平成31年度の可動式ホーム柵導入を目標としておるところでございます。

しかし2011年の年末に橋下徹が大阪市長に就任し、以降3代の維新市政となった。計画から10年経った2019年になってもほとんど進んでいないことになる。

橋下市政時代の2013年、大阪市会交通水道委員会での質疑。

2013年11月26日 大阪市会交通水道委員会

◆岩崎けんた委員 (前段略)御堂筋線のホーム柵の設置計画、説明してください。お願いします。

◎森川交通局鉄道事業本部鉄道統括部鉄道バリアフリー企画担当課長 お答えいたします。
御堂筋線は、転落件数が最も多い路線であるということから早急に対策を施す必要があると考えております。したがいまして、転落件数の一番多い天王寺駅、それと2番目に多い心斎橋駅に平成26年度末までにホーム柵を導入することとしております。

◆岩崎けんた委員 そういうお答えですが、これやっぱりもともとは平成31年度に全駅設置するという計画になっていたはずです。それを心斎橋と天王寺の2駅にした理由は一体何なのかと、どうして軌道修正したんでしょうか。お願いします。

◎森川交通局鉄道事業本部鉄道統括部鉄道バリアフリー企画担当課長 お答えいたします。
ホーム柵の導入につきましては、階段横のスペースが狭くなり混雑が助長されることや車両扉に加えまして柵扉を閉める際の安全確認に時間を要することから停車時分が増加いたしまして、特にお客様が多く運転本数の多い路線では必要な輸送サービスが提供できなくなる、こういったことが以前から懸念されておりました。(中略)ホーム柵の導入によりまして現行の列車運行が維持できるかどうかが大きな課題であるというふうに考えております。
このような課題はあるものの、転落・接触件数が最も多い御堂筋線におきましてはできるだけ早期に効果があらわれますよう、特に件数の多い天王寺駅と心斎橋駅に平成26年度末までにホーム柵を導入することとしまして、それ以外の駅につきましても転落を防止するためのさまざまな効果のある対策を実施してまいりたいと考えております。

◆岩崎けんた委員 先ほど7号線の話も出ましたけど、混雑するということはもともとわかってたんじゃないかなと思うんです。そのことが真の理由とは考えられないと思います。今回は車両改造しないということですから、先ほどもあった7号線、8号線、5号線、これは列車を定位置にとめるためにATO、タスクなどを設置してきたんですね。1号線、御堂筋線、なぜしないんですか。お願いします。

◎森川交通局鉄道事業本部鉄道統括部鉄道バリアフリー企画担当課長 お答えいたします。
御堂筋線は、繰り返しになりますが、転落件数が最も多い路線であります。そのために早急に対策を施したいということから車両改造を行わず、現行の運転方式によりまして転落件数が最も多い天王寺駅と心斎橋駅に平成26年度末までにホーム柵を導入することといたしました。

◆岩崎けんた委員 急いでやりたいからだということなんですけど、本来はする計画だったということです。やはり僕らから言わしたら、もう民営化ありきで、もうけにならない建設改良費は極力減らそうということじゃないんですか。お願いします。

◎森川交通局鉄道事業本部鉄道統括部鉄道バリアフリー企画担当課長 お答えいたします。
公営であれ民営であれ、必要な安全投資は実施していくものとしておりますので、委員おっしゃるようなそのような理由ではありません。

橋下市政のもとで関・平松両市政時代からの軌道修正がおこなわれ、ホームドア設置が鈍り、2019年の今の時点では全駅に設置されていた予定のところが2駅で止まってしまったことになる。

どこが「5年で終わらせました!」なのだろうか。維新市政が「5年(というかそれよりも短期間)で終わらせた」のは「ホームドア設置」ではなく、「ホームドア設置の計画」だったということ。

「物は言いようで計画だけ立てて置けばその人の手柄になる様なペテンに負けず頑張っていきましょう」なんていっているが、どっちが「ペテン」なのか。

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