横暴「橋下維新」とのたたかい 大阪 記者座談会

橋下・維新大阪府議会

しんぶん赤旗 2012年4月2日付より引用

 大阪では橋下徹大阪市長と「大阪維新の会」の横暴がエスカレートするにつれ、広範な市民のたたかいも広がり橋下氏を追い詰めつつあります。府民と日本共産党の「反独裁」のたたかいをどう発展させていくか。担当記者で話し合いました。

市議会は教育・職員条例案を継続審議
市長自身の責任問われる“捏造リスト”問題

 A この間の橋下・「維新」の横暴は目に余るものだ。
 B 府議会では、「維新」が閉会日の3月23日、全国に広がる反対の声に背を向けて、松井一郎知事提出の「府教育行政基本条例」「府立学校条例」「職員基本条例」を公明、自民とともに強行可決した。
自公すり寄り
 A 内容は、前に「維新」が提出していた「2条例案」とほとんど変わらない。
 B 教育に知事が介入し、異常な競争を持ち込む「教育基本条例案」を二つに分け、職員に知事の「私兵集団」となるよう強いる「職員基本条例案」とあわせて再提出した。いずれも憲法を踏みにじる条例だ。
 C 日本共産党はもちろん反対したわけだけど、賛成した公明や自民の「維新」へのすり寄りはひどいものだ。昨年の大阪と堺の市議会では、「2条例案」に反対していたのだからね。
 D 市議会では、2月28日の開会日から8時間も本会議を中断したあげく、深夜に維公自3党が教職員に「君が代」の起立斉唱を強制する条例を可決した。市長与党の「維新」だけでは過半数に届かなかったのに状況が変化している。
 C しかも、こうした動きに刺激された自民が「君が代」を市議会開会時に起立斉唱する決議案を提案したかと思えば、「維新」も市の行事で「君が代」斉唱を推進するために議論の場をつくれとの決議案を提案するなど異様な姿が目立った。
 B 両案とも3月27日の閉会本会議がずれこみ、翌日の午前3時半ごろに否決された。ちなみに、本会議が終わったのは午前5時前。橋下氏は傍聴者に「これが市議会。最低でしょ」と語ったというけど、一番の原因をつくったのは「維新」じゃないか。
 A ただ注目すべきは、市議会では橋下市長が当初、今回の議会で採決を狙っていた市「2条例案」が継続審議になったことだ。
 C その背景には、教育の条例案に大阪弁護士会をはじめ全国の著名10氏が再び反対声明を出したことや、府内40を超える地域で2条例反対連絡会が結成され、44万人を超える署名を集めた力があるのは間違いない。
 A もちろん共産党の論戦も光った。市条例案撤回とともに府条例の具体化を許さず、撤廃まで追い込むたたかいはこれからだ。
勧告に「従う」
 A 憲法が保障する思想・良心の自由を侵す市職員「思想調査」の問題ではどうか。
 D 橋下市長は、いまだに「憲法違反ではない」との立場に固執しているが、日本共産党の北山良三市議団長が3月2日の本会議で正面から追及し、調査続行を差し控えるよう求めた府労働委員会の勧告(2月22日)には「従う」と明言せざるを得なかった。
 C しかし一方で、橋下氏は、“凍結”とした調査委託先の野村修也市特別顧問の判断を「尊重する」との態度で自らは何の責任も果たしていない。
 B 勧告は、野村氏が“凍結”を発表(2月17日)した後にあえて、調査を委託した本人である橋下市長の責任で調査続行を差し控えるよう求めているという点が重要だ。
「窮地」と報道
 A そして、ここにきて「強気の維新 一転窮地」(3月29日付「読売」)と報じられているのが、いわゆる“捏造(ねつぞう)リスト”問題だ。
 B これをめぐって議事が紛糾し、議事日程がさらに遅れた。
 D 捏造された“市長選用リスト”を「維新」が労組攻撃の材料にしたものだが、橋下氏は市の調査で捏造が判明(3月26日)してからも「維新」側には「なんの問題もない」と突っぱねてきた。
 C 2月10日にこの問題を市議会で取り上げた「維新」の杉村幸太郎市議の質問は「市交通局と組合が組織ぐるみで市長選に関与していたことを裏付けるものだ」と決め付けていた。橋下氏のいう「慎重な言い回し」からは程遠い。
 D 「維新」自体、組合側が「維新の会はリストの真偽も確かめずに市議会で質問し、労組が犯人扱いされた」と批判したのに対し、「むしろ、組合は自らの自浄能力を発揮して…リストは誰が、何の目的で加工したのか、を明らかにすべき」だなどとの抗議文を発表していたほどだ。
 C 橋下氏自身ツイッターでリストを取り上げ、「組合が…従わない場合は不利益を与えると脅している」と労組攻撃に利用した。「ちょっと危ない」と思っていたといいながら、杉村議員の質問を正当化している。
 A 市の調査で「僕は、組合のぬれぎぬを晴らした」と胸を張ったが、ぬれぎぬを着せたのは「維新」自身だ。
 D 市議会の各会派からも批判が高まり、「維新」は30日に会見を開くことになった。しかし、「断定的な表現をしたこと」を“反省”してみせただけで、「ぬれぎぬ」を着せた組合には謝罪もしようとしていない。
 C 「会」代表としての橋下氏自身の責任が問われているといわざるをえない。
 A 重大なのは、このリストが問題になる流れの中で憲法違反の「思想調査」が進められたということだ。
 C 市長には、調査の完全中止、データの即時廃棄、謝罪の責任を果たすよう求めていかなければならない。

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